大人になってから、ひとりで喫茶店に入ってみた。

執筆者:

カテゴリ:

ひとりで喫茶店に入ることに、少し抵抗があります。

ひとりで食事をすること自体は、そこまで苦手ではありません。仕事の途中で昼食を取ることもありますし、チェーン店なら気軽に入れます。

でも、初めて入る小さな喫茶店となると、少し緊張します。

「ひとりで入っても大丈夫かな」

「常連さんばかりだったら、居づらいかもしれない」

「何を注文すればいいんだろう」

そんなことを考えているうちに、結局そのまま通り過ぎてしまうこともあります。

そこで今回は、以前から少し気になっていた、昔ながらの小さな喫茶店にひとりで入ってみることにしました。

店の前まで来ても、すぐには入れなかった

店の前まで来ると、外から店内の様子が少し見えました。

何人かのお客さんが座っています。

店内は静かで、落ち着いた雰囲気です。

それなのに、入口の前で一度足が止まりました。

入ろうと思って来たはずなのに、

「今日はやめておこうかな」

という気持ちが出てきます。

別に、入らなくても困るわけではありません。

家に帰ってもいいし、コンビニで飲み物を買って帰ることもできます。

でも、今回は「ひとりで知らない喫茶店に入る」と決めていました。

ここで帰ったら、いつもと同じです。

そう思って、少しだけ気持ちを切り替え、ドアを開けました。

入ってみると、特別なことは何も起きなかった

店内に入ると、店員さんが声をかけてくれました。

「おひとりですか?」

「はい」

やり取りは、それだけでした。

席に案内され、メニューを渡されます。

入る前はいろいろ考えていましたが、実際には特別なことは何も起きません。

ほかのお客さんがこちらを見るわけでもありません。

店員さんも、ひとりで来たことを気にしている様子はありませんでした。

自分が気にしていたほど、周りは自分のことを見ていなかったのだと思います。

少し拍子抜けしました。

注文するだけなのに、少し迷った

メニューには、コーヒーや紅茶、軽食などが並んでいました。

普段なら、すぐに決めるところです。

でも今回は、

「コーヒーだけでもいいのかな」

「何か食べたほうがいいのかな」

と、少し迷いました。

結局、今回はコーヒーを注文しました。

注文を終えると、ひとつ目の緊張が終わったような気がします。

あとは、飲み物が来るのを待つだけです。

コーヒーが来るまで、何をすればいいのか分からなかった

ひとりで喫茶店に入ってみて、意外だったのは、注文したあとの時間でした。

誰かと一緒なら、会話をしたり、相手の話を聞いたりできます。

でも、ひとりだと、自然にやることがあるわけではありません。

いつものようにスマホを取り出そうかと思いました。

連絡が来ていないか確認することもできます。

ニュースを見ることもできます。

ただ、それでは普段とあまり変わりません。

せっかく喫茶店に来たので、今回はスマホをしまったままにしました。

最初は、少し手持ち無沙汰でした。

目の前のテーブルを見たり、店内を眺めたりしていましたが、何となく落ち着きません。

「ひとりで来たんだから、何かしていないといけない」

そんな気持ちが、少し残っていたのだと思います。

店内の音を、いつもより意識して聞いていた

しばらくすると、店内の音が耳に入ってきました。

コーヒーを淹れる音。

食器を置く音。

小さな話し声。

椅子が動く音。

普段なら、あまり意識しないような音です。

でも、ほかにすることがないと、自然とそういう音に目が向きます。

壁に飾られたものや、少し年季の入った椅子、窓から入ってくる光も、何となく気になりました。

誰かと一緒にいると、会話に集中して、こういうものをあまり見ていないかもしれません。

ひとりでいると、周りの様子が少しよく見えます。

それが、思っていたよりも悪くありませんでした。

周りの人は、自分のことを気にしていなかった

入る前は、ひとりでいることが目立つような気がしていました。

でも、実際には、ほかのお客さんもそれぞれ自分の時間を過ごしています。

本を読んでいる人。

飲み物を飲みながら外を見ている人。

店員さんと少し話している人。

ひとりで来ている人もいました。

その様子を見ていると、ひとりで喫茶店にいることは、特別なことではないのだと感じました。

自分だけが、「ひとりで来たこと」を気にしていたのかもしれません。

ひとりだと、自分のペースで過ごせる

コーヒーを飲みながら、少しぼんやりしていました。

誰かと一緒なら、相手に合わせて会話をしたり、帰るタイミングを考えたりします。

でも、ひとりなら、自分の好きなように過ごせます。

コーヒーをゆっくり飲んでもいい。

店内を眺めていてもいい。

何も考えずに座っていてもいい。

早めに帰ってもいい。

何かをしなければいけないわけではありません。

最初は「何をして過ごせばいいのか」と考えていました。

でも、何もしなくてもいいのだと分かると、少し気が楽になりました。

帰るころには、もう少し居てもいいと思った

最初は、コーヒーを飲み終わったらすぐに帰ろうと思っていました。

ところが、実際には、もう少しだけ座っていたい気持ちになりました。

店内の雰囲気にも慣れてきました。

入る前に感じていた緊張も、いつの間にか小さくなっています。

特別なことをしたわけではありません。

コーヒーを一杯飲んで、少し店内を眺めていただけです。

それでも、店を出るときには、

「ひとりでも、普通に過ごせるんだな」

と思いました。

入る前に、考えすぎていたのかもしれない

今回、ひとりで喫茶店に入ってみて分かったのは、入る前に考えすぎていたということです。

周りの目を気にしていましたが、実際には誰もそれほど気にしていません。

何を話せばいいのか考える必要もありません。

注文して、席に座って、自分の時間を過ごせばいいだけでした。

もちろん、最初から緊張しない人ばかりではないと思います。

落ち着かない人もいるでしょうし、ひとりで入ることに抵抗がある人もいると思います。

でも、緊張するからといって、入れないわけではありません。

少し勇気を出して入ってみると、思っていたよりも普通の時間が待っていました。

完璧に楽しめなくてもいい

今回の経験で、急にひとり時間が好きになったわけではありません。

今でも、誰かと一緒に食事をするほうが楽しいと感じることはあります。

ただ、ひとりで過ごすことにも、別の良さがあると分かりました。

誰かに合わせなくてもいい。

無理に会話をしなくてもいい。

何かをしなくてもいい。

ただ、自分のために時間を使う。

それだけでも、十分なのかもしれません。

次は、もう少し気軽に入ってみたい

今回の経験で、ひとりで喫茶店に入ることへの抵抗は、少し小さくなりました。

次に気になる店を見つけたら、今回よりも気軽に入れるかもしれません。

もちろん、また入口で少し迷う可能性はあります。

それでも、

「ひとりで入っても大丈夫だった」

という経験があるだけで、前よりは動きやすくなる気がします。

大人になると、新しいことを始めるときに、失敗しないように考えすぎることがあります。

でも、今回のような小さなことなら、完璧にできなくても問題ありません。

少し緊張してもいい。

何をすればいいか分からなくてもいい。

まずは入ってみる。

それだけでも、十分な「やってみた」になるのだと思います。

あなたは、ひとりで喫茶店に入れるだろうか

ひとりで喫茶店に入ることに、抵抗がある人もいると思います。

反対に、ひとりのほうが気楽だという人もいるでしょう。

もし、気になっている店があるなら、まずは人の少ない時間帯に入ってみるのもいいかもしれません。

コーヒー一杯だけでも構いません。

長く過ごす必要もありません。

少し緊張しながらでも、自分のために時間を使ってみる。

その経験が、次の小さな挑戦につながるかもしれません。

ひとりで店に入ることは、思っていたよりも特別なことではありませんでした。
ただ、自分の時間を自分で選ぶ、そんな小さな体験でした。

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です